ホームページ制作の際に広く使われている方法のひとつ『ペルソナ設定』についてご存じですか。
「専門用語は苦手で…」とお考えのご担当者様でも、知っておくことでホームページ運営に役立つキーワードです。
この記事では『ペルソナ設定』について、用語の意味とメリット、「ターゲット」の違い、どのように取り入れるのかなど、初心者でもわかりやすく解説しています。
正しく理解しておけば、制作者とのやりとりがスムーズになり、効果的なホームページ運営を叶えられます。
『ペルソナ設定』とは
ペルソナ設定とは、ホームページを見てもらいたい人物像をイメージするときに使う方法です。
ペルソナとは架空のユーザー像のことで、メッセージを届けたい層の「象徴的な人物」を設定することで、ユーザーの視点で必要なコンテンツを考えるのに役立ちます。
例えば、新しいページの内容を考えるときに
「ペルソナの〇〇さんなら、どんな記事に興味があるだろう」
「ペルソナの〇〇さんは、どういうルートでページにたどり着くだろう」
このようにイメージします。
具体的なアイデアが出やすくなるため、ホームページの制作現場で広く使われている方法です。
『ペルソナ設定』がホームページ運営で役立つ理由
ユーザー視点に立って発信の内容を考えやすくなる『ペルソナ設定』は、ホームページを効果的に運営するために重要なステップです。
なぜなら、ユーザー視点で運営することは、ホームページの閲覧者を増やす大きな効果が期待できるからです。
例えば、あるキーワードで検索結果の上位に表示させたい場合に、どんなタイトルの記事ならクリックしてもらえるでしょうか。
GoogleやYahooなどの検索エンジンでは、ユーザーの検索意図に的確な回答を提供している順に、検索結果に表示されます。
「ペルソナの〇〇さんなら、こう検索して、この記事なら読んでもらえるだろう」とイメージできれば、ユーザーにとって有益な記事を書きやすくなります。
検索エンジンで上位表示させるためにホームページの内容を工夫することは『SEO対策』と呼ばれます。
こちらも、ホームページ制作の現場で重視されている基礎用語です。 詳細については、こちらの記事もぜひご参照ください。
▶『【SEO対策】とは?WEB初心者が知っておきたいホームページの専門用語』
「ターゲット」との違い
企業の「ターゲット」が明確なのに、ペルソナ設定の必要があるのだろうかと思われるご担当者もいらっしゃるでしょう。
ペルソナとターゲットの違いは、その設定方法と活用場面にあります。
ペルソナの設定方法
ターゲットは、年代や性別を設定しそのカテゴリにあてはまる「群衆」を指すことが多いですが、ペルソナは「架空の人物像」を設定します。
さらに、ペルソナは、その人物像のシチュエーションや背景まで細かく設定します。
例えば、
- 性別
- 年齢
- 家族構成
- 家族の年齢
- 職業
- 収入
- 趣味
- 休日の過ごし方
- どんな家に住んでいる
- どんなことで悩んでいるか
など、多くの項目を埋めていきます。
そうすることで、その人物がどのようにインターネットを利用するのかをより具体的にイメージできるようになります。
ペルソナの活用場面
ターゲットは、企業の商品販売戦略全体に想定されることもありますが、ペルソナはホームページ内のひとつひとつのコンテンツを考える場面でも利用します。
つまり、ペルソナ像は、複数人になっていきます。
例えば、
不動産会社のホームページを制作するときに、
「20代の女性に見てもらうには」ではなく、
「女性、25歳、独身、飲食店勤務、月収26万円、ファッションが趣味のAさんに見てもらうには」と考えます。
すると、
「『クローゼット充実のワンルーム特集』というブログを掲載するのはどうだろうか」
と提案ができるでしょう。
また、その次号のスタッフコラムでは、
「男性、60歳、夫婦2人暮らし、定年間近、旅行が趣味のKさん」に向け
「『自宅をリフォームして定年後を楽しもう』というタイトルはどうか」
と考えることもできるのです。
このように、ペルソナ設定によって、どんな情報をどんな言葉で届ければよいだろうかと考えやすくなることがわかります。
『ペルソナ設定』のメリット
ペルソナ設定には、ホームページのコンテンツ制作に役立てやすいメリットが2つあります。
【メリット1】ユーザー視点で考えやすい
ペルソナ設定によって、「〇〇さんならどう考えるだろう」とイメージできると、ユーザー視点で有益なコンテンツを考えやすくなります。
「ペルソナAさんは、こんな悩みがあるから、こんな情報が欲しいかもしれない」
「ペルソナBさんは、こういう商品が欲しいと考えているから、記事のタイトルにこのキーワードを含めてみよう」
など、見て欲しい人物像から、必要なホームページの内容をいくつも派生させられます。
ざっくりとしたターゲット設定よりも、細かなペルソナ設定をする方が、効果的なホームページを作ることができるのです。
【メリット2】社内・社外で情報共有しやすい
ペルソナ設定は、制作会社にホームページの目的を伝えるときにも役立ちます。
制作会社は、web関連の専門ではあるものの、業界の事情に精通しているとは限りません。
さらに、もしも、企業の考えているターゲット像と、担当者の考えているターゲット像にズレがあった場合、理想通りのホームページが完成しない可能性もあります。
明確な人物像をイメージできるペルソナ設定をすることで、スムーズにホームページ制作を進められます。
この記事のまとめ
『ペルソナ設定』とは、メッセージを届けたい層の「象徴的な人物」を設定することです。
ターゲット設定と異なり、ホームページを見てもらいたい架空の人物像を細かく想定して、届けたいメッセージを考える方法として、広く活用されています。
ペルソナ設定には、「ユーザー視点で考えやすい」「社内・社外で情報共有しやすい」というメリットがあります。 企業のペルソナ像を考える機会をきっかけに、制作者と共同して、より有益なホームページを作成してみませんか。
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