心理学を用いることで売上アップができることをご存知でしょうか。
せっかく優れた商品を作ったとしても、多くの人に見てもらえず、買ってもらえないのであればすべてが水の泡です。
そこで、多くの人から注目を集めるために「行動心理」が重要になります。今回は誰でも今からすぐに使うことができる簡単な心理学をご説明します。
① 人気をアピールする「バンドワゴン効果」
最初にご紹介する「バンドワゴン効果」とは、多数の人によって支持されていることで、自分も同じように支持したくなる心理効果です。
そもそも「バンドワゴン」とは、パレードの先頭を行く楽隊車を指しています。人々はみんなこの楽隊車に続いてぞろぞろと行列をなして、パレードが行われるのです。その様子が「多勢についていく」「時流に乗る」といった姿に見えることから「バンドワゴン効果」という名称が生まれました。
【バンドワゴン効果の身近な例は?】
例えば、街中を歩いていると長蛇の列が並ぶラーメン屋さんを見つけました。なんと待ち時間1時間です。こんなにも大勢の人が並ぶくらいなのだから、とても美味しいラーメンなのだろう、と周りの人も気になります。
このように、多くの人が選んでいる方を無意識に自分も選んでしまう心理が人間には備わっているのです。
【バンドワゴン効果のメリットは?】
バンドワゴン効果のメリットとして「信頼性が高い」という点が挙げられます。大勢の人に支持されている、社会に認められているということは、「この商品はみんなが使っているから大丈夫だろう」という安心と信用に繋がるのです。
【バンドワゴン効果の活用例をご紹介!】
まず一つ目に、社会的評価をアピールする方法があります。番組や本で紹介されたものやランキングに入っているものなど、社会的に認められているものは多くの人の関心を得るでしょう。
以下、例。
- 「本屋大賞受賞!」と書かれたPOPがある本
- 「お昼の特番のお土産ランキングで紹介された!」と書かれた土産菓子
続いては、商品の売れ行きをアピールする方法もあります。これは数字を使うことでより効果が表れます。
以下、例。
- 「予約のとれにくい美容院!3か月先まで予約待ち」
- 「200万人が使用している売り切れ続出の○○!」
② 第3者からの情報を使う「ウィンザー効果」
続いて紹介する「ウィンザー効果」とは、当事者の評価よりも第三者からの評価のほうが信頼を得やすいという心理効果になります。
「ウィンザー効果」の由来は、作家アーリーン・ロマノネス(1923~2017)による『伯爵夫人はスパイ』の作中で、ウィンザー伯爵夫人が「第三者の誉め言葉がどんなときにも一番効果があるのよ、忘れないでね」と言ったためと言われています。
【ウィンザー効果の身近な例は?】
例えば、友達とのランチを探すときに、サイトの口コミを参考にすると思います。「このレストランはコスパが良くて、おすすめ!」「とにかく料理がおいしくて、また行きたい!」という口コミを見たら、そのレストランへ行きたくなると思います。これがまさに「ウィンザー効果」なのです。
【ウィンザー効果のメリットは?】
他者からの評価なので、信頼度が増すというメリットがあります。自社が「この商品とてもおすすめです!」と宣伝するよりも、他人が「A社の商品とても良かった!」と宣伝するほうが、信頼を得やすいと思いませんか?
【ウィンザー効果の活用例をご紹介!】
ウィンザー効果を応用したマーケティング方法を紹介します。
- お客様からの口コミ・レビューを広告やWebサイトに載せる
商品の口コミが多数あることでより購買意欲に繋がります。例えばAmazonや楽天、食べログなどでは口コミを見て決めるユーザーが多いと思います。
- インフルエンサーを起用する
インフルエンサーはSNSで絶大な影響力を持っています。そんなインフルエンサーに自社の商品を紹介してもらうことで、数多くのユーザーに知ってもらうことができるうえに、うまくいけば一気にバズって、有名になることもできます。
③ 接触回数を増やす「ザイオンス効果」
最後に紹介する「ザイオンス効果」とは、特定の対象に繰り返し何度も接することで、その対象に興味や好感を持つ心理効果です。
1968年にアメリカの心理学者ロバート・ザイオンスによって提唱されたことから名付けられました。日本語では「単純接触効果」とも呼ばれています。
【ザイオンス効果の身近な例は?】
ザイオンス効果は私たちの日常生活の中で多く見かけることがあります。
以下、例。
- 何度も見かけるテレビCMをいつの間にか覚えてしまった
- 毎朝、バスの通学時間で一緒になる女の子に好感を持つようになった
- お店の中でいつも流れているBGMの曲をいつの間にか歌えるようになっていた
【ザイオンス効果のメリットは?】
ザイオンス効果のメリットは、すぐに商品の購入に至らなかったとしても、その後も繰り返しその商品の情報に触れる機会があれば、購買意欲が高まる可能性が高いという点です。長期的な視点で見れば、接触回数を増やすことでどんどん好感度を上げることができるのです。
【ザイオンス効果の活用例をご紹介!】
ザイオンス効果を応用したマーケティング方法を紹介します。
- SNS
これは今の時代において重要な役割を果たします。なぜなら多くの人がインスタグラムやTwitterなどで情報収集を行うからです。商品説明や最新情報、お得なセール情報などさまざまな投稿によって、ユーザーとの接触頻度を上げることができます。
- Web広告
Web広告の中でも「リターゲティング広告」はかなり効果がある手法です。「リターゲティング広告」とは自社サイトに訪れたことのあるユーザーを追跡して、繰り返し広告を配信する手法です。関心のある商品の広告が繰り返し表示されることで、購入意思を高めることに貢献してくれます。
まとめ
売上アップにつながる行動心理は3つある
1つ目は、多くの人の支持を集めていることをアピールする「バンドワゴン効果」
2つ目は、第三者の評価で信頼性が高まる「ウィンザー効果」
3つ目は、接触回数を増やすことで好感度が上がる「ザイオンス効果」
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